以前コーヒーグラインダーとドリッパーを紹介したROKから
手動式エスプレッソメーカーの改良版【EspressoGC】が正式に日本で発売される。
私が先に紹介したのは、ROK Coffee Grinder GC や ROKのドリッパー W1 Filterだったものの、
ROKとして初めてリリースされたのはこのエスプレッソメーカー。
私の中でもROKといえばこのエスプレッソメーカーの印象が強い。
2003年から多くの人に向けて生産が開始されたROKエスプレッソメーカーだが、
2019年には2年の歳月をかけて完成したという改良版が登場している。
今回、発売されるのはこの改良版。
頂いたので早速試してみたいと思う。
改良した点や使い勝手、味などももちろんだが、同じ手動式のエスプレッソメーカーFlair Espressoとの違いが気になる人も多いと思うので、その点についても後で紹介したいと思う。
発売は、2020年12月25日19時からMakuakeにて先行発売が開始される。
Makuakeは、早めが絶対お得。
ROK 手動式エスプレッソメーカー EspressoGC
ROK EspressoGCの特徴と各部詳細
ROK エスプレッソメーカーの特徴はなんと言っても
電気を使わず本格的なエスプレッソを淹れることができるという点に他ならない。
使い方を一言で説明するとコーヒー粉を入れてタンピング(ギュッと押す)し、
お湯を注いであとは、ゆっくりハンドルを押すだけ。
構造自体もすごくシンプルでパーツなどもとても少ない。
一度コツさえ掴んでしまえば毎日簡単にエスプレッソを楽しむことができる。
今回セットになっているパーツは本体を除けば以下の5つ。
ポルタフィルター
タンパー
タンパーはこれでもタンピングしやすいけれど、
本格的なROKオリジナルタンパーOAK TAMPERもあり、それは後日一般販売の際に販売されるという。
もし、EspressoGCを購入するなら、、、私だったら買うな。
オリジナルタンパー、かっこいい。
ドージングファンネル
ドージングファンネルとはコーヒー粉をフィルターバスケットに入れる際、
こぼれにくく補助してくれるもの。
これは直接ミルから粉を入れるのではなく、手動などで粉受けからフィルターに粉を入れるなら必須だ。
ただ、固定感が少し足りず、すぐずれてしまいそうになるので、私はちょっと手で抑えながら使う。
ダブルスパウト
そして、ダブルスパウト。
ダブルショットを2つに分けてシングルショットにしてくれるもの。
ROK EspressoGCは、基本的にダブルショット抽出用なのでこれがあると嬉しい。
圧力チャンバーの部品の予備
そして最後に、これは予備の部品なので、大事にしまっておく。
本体はブラックとシルバーの2カラーあって、私はシルバーをリクエストした。
細部にこだわった見た目がすごくかっこいい!
ROK EspressoGCでエスプレッソを淹れる!
さて、部品を把握したところで、とりあえず淹れてみる。
エスプレッソは挽き具合と粉の量、タンピングの強さで濃さなどを調節する。
やっぱりここではROKのコーヒーグラインダーを使って。
しっかりと極細挽きにしないと、圧がかからないのでかなり細め。
私が普段使っているCoresのコーングラインダーなどでは一番細挽きにしてもちょっと粗くて圧がかからない。
ROKのグラインダーだと、一番細く締めた状態から2〜8メモリぐらい回したところが私にはちょうど良かった。
粉の量も挽き具合や煎り具合で異なると思うけど15〜19gぐらいで私は調節した。
ふわっふわに挽けた。
ポルタフィルターに、ドージングファンネルをセットして、
粉を入れてタンピング。
タンピングって難しい。
あとは、本体にセットして(簡単)、
上のギリギリまでお湯を入れたら(お湯の温度93°- 96°推奨)、
レバーをゆっくり持ち上げて、
ゆっくりとプレスする。
この時かける時間は、25秒~30秒推奨。
しっかりと挽き目を細くすると結構力がいるので自然とこのくらいの時間がかかると思う。
力は、コクと濃さのある美味しいエスプレッソを淹れようと思うとやっぱりある程度は必要。
私はかなり力がない方なので低いところにおいて上から押したりもする。
しっかり押すとその分ちゃんとクレマのある濃厚なエスプレッソが抽出できる。
少し挽き目を粗くしたり、粉の量を減らすと比較的プレスしやすくなるけど、
私は頑張って力をかけた方が美味しいと思う。
超インドアで力のない私も抽出できるので女性でも抽出できる。
クレマは新鮮なコーヒー豆を使って細く挽くとある程度は出せるけど、
私はまだもう少し練習が必要かもしれない。
とりあえず泡立てたホットミルクを少し入れて砂糖をいれて。
味はしっかりと濃く、コクもあって美味しい。
さて、今回改良版と言ったけれど、
旧バージョンからの変更点は圧力をかけるための圧力チャンバーという部分。
本体中央の部分が圧力チャンバーだ。
これだけ見ても特にわからないけれど、前回より細くなっている。
こうやって狭くすることで、確実に高圧になるように設計。
5 – 10バールの圧力で抽出が可能だ。
エスプレッソは圧力9気圧で抽出されたものとされているので
このROKのエスプレッソメーカーでも十分機械と同じようなエスプレッソの抽出が可能ということになる。
ちなみに、改良前のROK エスプレッソメーカーを持っている場合、
この圧力チャンバーの部分だけを変更することもできる。
これって、すごく嬉しいことだと思う。
せっかく買ってもバージョンアップされて、また買い直すってなかなかできない、、
結構高いし。
ちなみに、本体の底はシリコンになっている。
また、今回ミルクフローサーも発売になる。
ミルクフローサー
こんなミルクフローサー見たことない。
中には3枚の穴のあいたフィルターのようなものが。
温めたミルクにこれを差し込んで、
上下にシャカシャカ動かすと泡立つようになっている。
何度か使ってみたが、マグカップにミルクを温めて差し込むのが便利だ。
あとはできたてのエスプレッソを注ぐとカフェラテになる。
何となく見てわかると思うけれど、細かなラテアートをするように泡立てることは私にはむりだった。
きめ細かいというより大きめの泡ができる感じ。
ただ、電動のミルクフォーマーなどと違って、電気類が何も使われてないので
そのまま流しでガシガシ洗えるのは便利だ。
ROKは電気は使わないというところが、きっとこだわりでもあるんだろう。
ただ、やっぱりミルクはもう少しきめ細かいと嬉しいなというのが私の正直な感想。
Flair Espressoとの比較
そして、やはり気になるのは、Flair Espressoとの違いではないだろうか。
私もレビューさせてもらったが、特に最近高い人気を誇っているFlair Espresso。
こちらも頂いたものだけど、すごく楽しくて私もよく使っている。
私なりの感想と比較になると思うけれど、迷う人も多いと思うので参考になれば嬉しい。
ちなみに必要な力はどちらも同じぐらいのように私は感じた。
最初に結論をズバリと言ってしまおう。
・使い勝手・お手入れが便利なのはROK EspressoGC
クレマに関しては、Flairは結構使い込んでいるけれど、
ROKはまだ4、5日しか使っていないので私の力量不足も大いにあるかもしれないということを付け加えておく。
抽出されるエスプレッソの違い
まずは、Flair Espressoでの抽出。
粉は18g、引き目はROK GrinderGCで一番細挽きから8メモリ。
たっぷりクレマができる。
クレマさえあればいいってもんじゃないとも思うけれど、
見た目で表せる唯一のことなのである程度の指標にはなるんじゃないかと思う。
そして、同じ条件でROK EspressoGC。
タンピングの強さも多少関係しそうだけど(Flairの方がタンピングしやすい)、
ROKはもう1段階挽き目が細いほうが良かったかもしれない。
でもあまり細くすると私の力では押せなかったりするからそこが難しいところ。
クレマもちゃんとできる。
ただ、ROKのクレマはサラッとしている。
Flairのは、オイルたっぷりという感じ。
Flairの方が味も濃くて美味しいように感じる。
これは構造についてもあるかもしないけれど、
個人的には抽出する上で圧力計があるのとないという差もちょっとあるかもしれないと思っている。
ROKは圧力計がついていないから、圧力がどのくらいかかっているかが分からない。
だから、ちゃんと抽出できたか、正直分からない。
特に私みたいにエスプレッソ初心者としては、圧力計がほしい。
Flairと同じ圧力で抽出したというのがわかればもっとちゃんと比較ができるのだけど。
「今の私の段階でのクレマの差」ということで認識してほしい。
ただ、使い勝手についてはROKはものすごく使いやすい。
パーツが少ないので、言ってみればフィルターに粉を入れて本体にセットして抽出するだけ。
こうやって気軽に持ち運べるし、
お手入れに関していえば、私は粉を捨ててフィルターを洗ったら、
本体ごとシンクに置いて上から水をいれて何度かレバー上げ下げしたりしてる。
一方Flairはパーツが多いのが、おそらくデメリットと言っていいだろう。
上にのせるフィルターもなくさないように気をつけないといけないし、本体が汚れたら拭き取ったりしてる。
Flair Espressoももちろん慣れるとさっと使えるものの、
使って、洗って、しまうのを毎日と考えるとROKのシンプルな構造はすごくありがたいんだ。
それこそマキネッタと同じ感覚で気軽に使える。
けど味はさらに本格的ってすごくいいでしょ。
また、サイズ感としては、底の幅がROKの方が小さいのでよりコンパクトに感じる。
そしてさっと動かせるので収納しやすい。
ただ、Flair Espressoのように細かく分解はできない。
でも、どちらもアウトドアにも使えると思う。
発売は、Makuakeにて2020年12月25日19時から。
さて、もうひとつ。
まだ本国でも試験的に導入中というクレマプラスというものも頂いたので試してみた。
今後の販売は未定ということで、軽い気持ちで見てくれたら嬉しい。
ROK クレマプラス
クレマプラスとは、その名の通りクレマを多くしてくれるというもの。
フィルターバスケットと、その中に入れる黒いものと、周りを固定する針金の3つセット。
ポルタファルターを分解して中に装着する。
ナイフなどであける、、と書いてあったけど、ちょっとポルタフィルターが傷ついてしまった、、
バターナイフがおすすめ。
ちょうど溝にワイヤーがあるのでこれを外して、クレマプラスのものと交換。
クレマプラスのものの方が細い。
装着は簡単にできる。
あとは、黒いカード状のものを中に入れて、バスケットを装着。
バスケットは、一見おなじに見えるが、裏から見ると穴の数が制御してある。
早速抽出。
これをつけると、水だけで抽出しても水が制御されるので、挽目が少し粗くても抽出がしやすい。
Flair Espressoでいうと、これをつけるとThe NEOのようになる。
でも、クレマは、、私が抽出すると、どちらもあまり変わらなかった、、
もう少し練習が必要かも。
ただ、挽き目は少し粗くても濃く抽出しやすくなる。
本国でも試験的に、、ということなので、私ももう少し使ってみて、またうまくできるようになったら再度レビューかな。