今回新たにブルーマチックジャパン株式会社様より『Etzinger etz-I』を頂きました。
今月(2022年12月8日)、日本でも正式に発売開始となります。
この Etzinger社(エッツィンガー社)は、オーストリアとスイスの間に位置する公国リヒテンシュタインのメーカー。
もともとコーヒーミルのコニカル刃を専門に製造している会社で、
私が使っているエスプレッソ用のミル(BARATZA)もここの刃を使用しています。
その他BREVILLE、LA MARZOCCO、DITTING等の刃も製造しているそう。
ちなみにコニカル刃は、台形の形状で内刃と外刃を回転させていコーヒー豆を粉砕するコーヒーミル刃のことです。
このEtzinger etz-I、構造が革新的で、通常のコーヒーミルって内側の刃を回転させてコーヒー豆を挽くんですが、これは外側。
挽き目はドリップからエスプレッソまで0.02mm単位で88段階細かく設定可能で、挽き具合は外側のダイヤルで簡単に設定することが可能です。
しかもコーヒーを挽いた後、静電気で豆が飛び散らない、、、!!
性能はもちろんですが、コーヒーミル挽き目の比較も含めて詳しく紹介していきます。
Etzinger etz-I コーヒーグラインダー
Etzinger etz-Iは、REGULARとTRIMの2タイプあります。
違うところはデザインと重量だけです。
(重量 レギュラー 750g、トリム 690g)
握りやすさや掴みやすさを考えると細いタイプの方が使いやすそうだなと思うんですが、デザインは太い方が私は好きかな。
好みですね。
一度に挽ける容量はどちらも30g。
結構容量大きくて重さも少しずしっと安定感がある感じです。
このEtzinger etz-Iを使ってみた一番いいところは、使いやすさと掃除のしやすさ。
特にミル刃はワンタッチで外れるので掃除のしやすさは最高です。
圧倒的な使いやすさ
まずは使い方から。
ハンドルは収納式です。
上に引っ張り出すとハンドルが使えるようになります。
ハンドル収納式って、実はかなり便利なんですよね。
ハンドルあると、倒れやすいし、場所取るし。
上から見ると磁石がついていてハンドルがピタっと吸着するようになっています。
そして、ミルの蓋も磁石式。
ハンドルがない方の蓋をぎゅっと押すと、カチッと音がして蓋が浮きます。
あとは蓋を外すだけ。
ここで少し他のミルとちがうなと気づくと思うんですが、真ん中の軸の棒がないんですよね。
最初にも述べたようにEtzinger etz-Iのコーヒーミルは、内刃を固定し、外側のリング状の刃を回転させる構造。
外刃を回転させるので中央の軸棒必要ないんです。
いままで私は内刃を回転させるミルしか見たことないです。
外刃を回転させることで、ガタつきが少なくなり、粒度の安定性が高まるんだとか。
中央の軸棒がないので、コーヒー豆がすごく入れやすい。
ただ、外で使うなら、蓋を落としたりして無くさないように注意が必要ですね。
ハンドルがついてないので失くしやすそう。
そして、挽き目の調節は外側についているダイヤルで調節できます。
手動のミルといえば本体の底で粒度を調節することがほとんど。
こうやって外側にダイヤルがついているのは少数派。
私が持っている中では1Zpressoだけです。
この外側のダイヤルで挽き具合を調節できるのって本当に便利なんです。
しかもドリップからエスプレッソまで0.02mm単位で88段階細かく設定可能。
いいですね。
カチカチカチっと小気味いい感覚でダイヤルを回すことができます。
挽くのは、あまり力を必要とせず挽きやすい。
あと、もうひとつ他とは違う設計の箇所が。
それは、ハンドルを回す方向が通常と逆なこと。
他のコーヒーミルは、時計回りにハンドルを回すんですがこれは反時計回りに回す必要があります。
最初は違和感あるかなと思ったんですが、慣れると特に私は気になりませんでした。
また、粉受けは磁石式。
適度な力でいい感じに外れます。
そして何より感動したのは、静電気がおきてないこと、、、!!
これ、挽いたばかりのものを開けただけです。
驚くほどきれい。
今回一番感動した箇所。
挽いたコーヒー粉の揃い具合などについては、他のコーヒーミルと比較しながら後ほど詳細に。
ワンタッチで分解できる
Etzinger etz-Iは掃除のしやすさが群を抜いています。
私が持っている手動ミル全部の中でも一番掃除しやすい。
分解方法は、挽き具合を調節するダイヤルを回転させるだけ。
23のメモリから DO NOT GRINDの矢印のところまで白いラインが来るように回すとミル刃がはずれます。
逆に組み立てる時は、白のラインをDO NOT GRINDの矢印のところにくるようにはめ込んで回転させるだけ。
凹凸を合わせてはめ込むといった感じですが、すぐできます。
これ、本当にすごく簡単で、掃除をまめにしたいという方には最高です。
ちなみに、コニカル刃は32mm、ステンレス銅です。
刃の形状、ちょっと独特。
さて、コーヒーミル買おうと思っている方は絶対気になる挽き具合。
今回価格帯から見ても高性能ミルの部類なので、私が持っている一番いいミルたちと挽き具合を比較です。
粒度(挽き目)の比較
今回比較するのは、コマンダンテと1Zpresso JPpro、TIMEMORE Chestnut Xの3つと。
絶大な信頼を寄せているコーヒーミルたち。
そういえば少し話変わりますが、最近コマンダンテのコーヒーミルを使うとキーキー音がするんですがKURE5-56とかミルに使っていいのかな、、、
知っている方いたら教えて欲しいです。
さて話を戻して、まずは Etzinger etz-I の挽き具合の比較から。
一番細い挽き目と粗い挽き目、そしてちょうど真ん中あたりの挽き目を比較しました。
[]の中の数字はメモリの数値です。
うーん、どうですか?
粒度の揃い具合。見たことある感じの挽き目の種類。
まず、エスプレッソ用は本当に細く挽けます。
ふわふわですっごく細かい。
もちろんダイヤル1で挽くと、挽くのに時間はかかります。
すごくいい感じです。
中挽き、ドリップ用は他のミルと比較するとすごくわかりやすいです。
全体的に同じぐらいの挽き具合になるように調節してみました。
書いてある数字はクリック数やダイヤル数です。
ちょっと、Etzinger etz-Iはばらつきがあるというか、細めの粉が他のよりも多く混ざっている印象ないですか?
これ、私が今までみてきたミルの特徴でいうとエスプレッソ用に適したコーヒーミルってこういう挽き目になる印象があります。
そういえば、Etzinger社のコニカル刃、使われているのエスプレッソ用の有名なミルばかり。
微粉も比較してみます。
4g挽いた時の微粉の量です。
Etzinger etz-I | コマンダンテ | 1Zpesso JPpro | TIMEMORE Chestnut X | |
---|---|---|---|---|
中深煎り | 1.0g | 0.6g | 0.7g | 0.6g |
浅煎り | 1.1g | 0.6g | 0.75g | 0.7g |
微粉はちょっとEtzinger etz-I多いですね。
最近コーヒーミルの性能を比較する時、浅煎りと中深煎りどちらも挽いて微粉の量を比較するようにしています。
というのも、浅煎りはドリップしていて何故か少し粉が詰まった感じがする、、と感じる方いらっしゃいませんか。
特に極浅煎りをドリップしている時になんか詰まるな、、と感じたことがきっかけでいろいろ調べていたんですが、
ミルによって浅煎りと深煎りで微粉の量が違うコーヒーミルがあるんです。
浅煎りの豆の方が硬いですが、その硬い浅煎りの豆を深煎りと同じように粉砕できるほど切れ味がいいミル刃じゃないと、
コーヒー豆を砕くのに回転数が多くなるから微粉が増えるんじゃないかと思っているんですが、、、。
この辺はあくまで私の予想なんですけど。
例えば、私が使っている電動のCoresのミルは実は浅煎りと深煎りで全く微粉の量が違います。
なので、特に浅煎りの豆を使う時はいつもよりかなり粗めに設定したりしています。
ミルのくせと思って上手く付き合っていくために知っておくと便利かなと思います。
なので、Etzinger etz-Iは、少しいつもより気持ち粗めにした方がドリップでの抽出しやすいかもしれません。
Etzinger etz-I、挽き目だけでいうと、ドリップ用にも挽けるけど、エスプレッソ用や挽き目を細く使う方が向いている気がしますね。
まとめ
・静電気のストレスフリー
・外のダイヤルで挽き具合調節できるの便利
・挽き目は細い方が揃う
・微粉は他の高性能ミルより多い
ちなみに、試し挽きしたコーヒーは全て美味しく頂きました。
ちょっと言ってみたかった。