SCAJ2019で初めて知った台湾のメーカー1Zpressoのコーヒーグラインダー。
1Zpressoは、世界的にも有名な精密機器生産工場出身の設計者が開発しているという台湾発のブランド。
世界的にも有名と書いていますが、本当に誰もが知っている有名なところ。
その名前だけでも十分信頼に値するんじゃないかと思うほど。
1Zpressoには、ZproとQ2モデルという2つのコーヒーミルがある。
簡単に言うと、Q2モデルがアウトドアに適したコンパクトサイズだということ。
今回は、1Zpressoのメインミルである『Zpro』のコーヒーミルを紹介する。
サンプル品、お借りしました!
Zpro コーヒーグラインダーの一番のポイントとしては、挽き目の調節が外側でできるようになっていること。
通常の手動コーヒーミルは、底部分で調節する。
そのため、挽いてみて、調節して、挽いてみて、調節してを繰り返し、調節していく。
Zproは、外側についており、さらに数字で数値化してあるので、
一度好みの挽き具合を覚えてしまえば挽き目の調節がこの上なく簡単だ。
これは、実際に手動ミルを使っている人なら分かるけれど、ものすごく便利。
手動ミルのデメリットは電動ミルと比較して、時間がかかり手が疲れるということ以外に、
挽き目の調節が面倒という点を挙げる人も少なくないかもしれない。
1Zpresso
コーヒーグラインダー Zpro
Zproは価格が32,780円(税込:今日現在の価格)とはっきり言って高い。
つまり、高性能モデルだ。
その価格だけあって、挽き目の均一性や使い勝手、挽きやすさなどどれもトップクラスと言っていい。
比較するなら、コマンダンテなどが候補にあがると思う。
Zproの特徴を挙げると以下の3つ。
- 挽き具合の調節がしやすい
- 持ちやすい細身のデザイン
- 軸を安定させる構造で粒度の均一化を高める
- 比重・密度の高いステンレス刃で砕くでなはなく切るように粉砕する
つまり、使いやすく、挽き目が均一になり、微粉が少なくなるよう考えられた構造となっている。
Zproの一番の魅力は、挽き具合の調節しやすさ
最初にも述べたように、Zproを選ぶ理由の1つに挽き具合の調節が簡単だからという人も少なくないと思う。
というのも、手動ミルでは挽き具合の調節がとても面倒。
通常は、ミルの下部分についている。
つまり、粉受けを外して挽いてみて、調節して、を繰り返すことになるんだけど、それがすご〜く面倒なのだ。
まぁ、普段挽き目をあまり変えないならそこまで問題ないんだけどね。
私は、いろんなコーヒー器具を使うので、挽き目はかなり変える方だと思う。
そういう時に、上を回転するだけで好みの挽き具合にできるというのは、本当に便利。
ちなみに、極細挽き(エスプレッソ用)から粗挽きまで調整可能。
挽きやすいように設計されたデザイン
挽きやすさに関しては、好みもあると思うけど、
私の感想でいうと細身なのですごく持ちやすい。
手の大きな男性は逆に細すぎると感じることもあるかも知れないけれど、
私はギュッと握れて、しっかりと回せる。
しかも切れ味抜群の刃なので挽くときに想像以上に力がいらず、簡単に早く挽き終わる。
最初は、おぉ…と感動した。
持ちやすいよう付属しているシリコンバンドもいい仕事をしてくれる。
挽きやすさの要素の1つであるつまみは、まんまるな球体で可愛らしいデザイン。
ここも同じように好みがあると思う。
まんまるなつまみは持ちにくいとは感じないけど、私は基本的に右のように逆三角形が好みだ。
ここは好みですね。
そして、ちょっと細かいかなと思うけど、細身なだけにコーヒー豆は少し入れにくい。
挽き目は均一で、微粉は少ない
このZproに限らず、コーヒーミルの構造で重視すべき点は『ミル刃』と『構造』の2つ。
3つのベアリング、、、?
Zproの構造の特徴としては、3つのベアリングを使っている。
それにより、粒度の均一性を高め、微粉の発生を抑えることができるようになっている。
上の画像の矢印の部品の上下にべアリングがついていて、さらにもう1つの合計3つ。
ちなみに、ベアリングとは、モノの回転を助ける部品のこと。
ベアリングの大きな役割としては、摩擦を少なくし、回転を滑らかにすることと、
回転を支える部分を守り、回転する【軸】を正しい位置に保つということ。
回転する【軸】と、回転を支える部分には、必ず摩擦が発生するのですが、ベアリングはこの回転する【軸】と、回転を支える部分との間に使用されているものなのです。
出典は以下より。
で、話をもとに戻すと、Zproのコーヒーグラインダーは、
摩擦を少なくし、回転を滑らかにする働きを持つベアリングを3つも付けることで、
粉砕時に振動せず軸がぶれない金属刃を実現し、
従来の高性能グラインダーと比較して粒度の均一化を向上させ、
微粉を発生量を極限まで抑えてくれるのだそう。
軸がぶれないということで、粒度の均一化はストンと納得できる。
比重・密度の高いステンレス刃
また、ミル刃は金属製を使用。
形状はコマンダンテのものと、とてもよく似ている。
サイズは、一回りコマンダンテのほうが大きい。
ちなみに、通常は下画像左のようなミル刃の形状が多い。
比重・密度の高いステンレス刃を使用していて、
とても鋭利で、『砕く』ようにではなく『切る』ようにコーヒー豆を粉砕し、同じく粒度の均一化を高めている。
なんとなく想像すると分かるけど、砕くより切る方が均一になりやすい。
金属刃のデメリットとしては、刃こぼれを起こしやすいという面から耐久性と熱が発生しやすいというのが挙げられる。
比重・密度の高い金属刃を使うことで耐久性を高め、『切る』ようにコーヒー豆を粉砕することで熱の発生も最小限に抑えられていることが分かる。
挽き目
コーヒー粉は実際見てみても均一が高い。
コマンダンテと比較しても、違いは分からない。
とても揃っていると思う。
ただ、粗挽きだけが思ったよりも細い。
コマンダンテはどこまでも粗挽きにできるけど、Zproは上の画像の粗さが一番粗挽き。
上のコマンダンテほどの粗挽きを使用することはないかもしれないが、
結構粗めでたとえばフレンチプレスを淹れるということがあるのならあまり向かないかもしれない。
分解・組み立てだけはちょっと大変
Zproコーヒーグラインダーは、すべて分解して掃除できるようにもなっている。
隅々まで掃除できるという大きなメリットがある一方、分解したあとのパーツが多く、更に組み立ても少々コツがいるのでいつも掃除したい人には大きなデメリットとなるかもしれない。
一応、分解・組み立て方法も紹介しておく。
まず分解は底の部分を手で固定して、上の位置きめつまみという輪っかのネジを回して外す。
あとは、パーツをはずしていけば分解できる。
問題は組み立てだ。
組み立ては、まず内刃→太いバネ→金属の輪っか→外刃の順でつける。
この時に悩むのが金属の輪っかの部分。
上の写真のように内側に突起がある面が外を向くように組み立てる。
外刃をつけたら、本体をつけて、あとは上からパーツをはめ込んでいく。
このときに、ベアリングの次に付けるベアリングの蓋というのがあるんだけど、
この内側の穴の形が横長の丸になっていて、下のネジの部分も同じ用に横長の丸になっているので、
そこの形をしっかりと合わせないと、位置きめつまみがはまらないので注意。
あとは、はずれない程度に位置きめつまみを外したら、
反時計回りに回して数値を0に合わせて、
位置きめつまみを最後まで締めたら完成。
分解はともかく、組み立ては少し大変だなという印象。
ただ、掃除用に空気を吹きかけるミニエアダスターがついていて、
これが結構便利で分解しなくても結構きれいに粉を飛ばせる。
また、ミルを掃除するためのブラシもついている。
毛は結構柔らかいタイプ。
まとめ
-
いい点
- 挽き目の調節が外側ですぐにできる
- 密度の高い高品質の金属刃を使用
- 挽き目が均一で微粉が少なくなるような構造
- 切れ味バツグンで力があまりいらず、挽き終わるのが早い
- 分解・組み立てがパーツが多くて大変
- 粗挽きが少し細い
気になる点
いかがでしたか?
個人的にはやっぱり外側に挽き目調節がついているのが便利で魅力的。
挽き目も均一で、とってもいいコーヒーミルだと思う。