1. コーヒーの種には大きく分けて2種類ある。
コーヒーはアカネ科のコフィア属に属する「コーヒーノキ」という樹になる。
私たちがお店で目にするコーヒーは、コーヒーノキになったコーヒーチェリーと呼ばれる赤い実の種を取り出して焙煎したもの。
この植物にできる赤い実の種子が『コーヒー豆』になる。
私たちがお店で目にするコーヒーは、コーヒーノキになったコーヒーチェリーと呼ばれる赤い実の種を取り出して焙煎したもの。
この植物にできる赤い実の種子が『コーヒー豆』になる。
コーヒー豆の種
コーヒー豆は大きく2つの種に分別される。
コフィア属の中でも多くの種類があるが、現在市場に出回っているコーヒー豆の種類はこの大体2種類。
コフィア属の中でも多くの種類があるが、現在市場に出回っているコーヒー豆の種類はこの大体2種類。
アラビカ種
エチオピア原産
コーヒー豆として
- 市場の65%〜70%を占める
- 高級で豊かな風味
- 病気や虫に弱く、育てるのに手間がかかる
- カネフォラ種と比較すると高値
- いわゆるスペシャルティコーヒーなどはこちら
植物的なこと
- アラビカ種の葉っぱは約15cm
カネフォラ種と比較すると小さい - 1株で種子を作れる
(受粉がひとつの木で行える)
そのため、優れた種を植えれば優れた実ができるので
「種」で植える - コーヒー豆の形は比較的かたちが左右対称で
センターカット(コーヒー豆の中央の線)が端から端までキレイにある
カネフォラ種
中央アフリカ原産
コーヒー豆として
- 市場の30%〜35%を占める
- 味や風味の面でアラビカ種に劣る
- 病気や虫に強く、丈夫なので育てやすい
- アラビカ種と比較すると安値
- カネフォラ種の代表的な栽培品種として「ロブスタ種」や「コニロン」がある
カネフォラ種のことは一般的にロブスタ種と呼ばれることが多い。また、コニロンはブラジルで穫れるカネフォラ種で、生産量としては結構な量(約1,300万袋/年:2014年現在)生産されているがそのほとんどがブラジル国内で消費されるため市場に出回ることはほとんどない。
植物的なこと
- カネフォラ種の葉っぱは約22cm
アラビカ種と比較すると大きい - 種子を作るには2株必要
(違う木から受粉しなければならない)
そのため、受粉した方の木が品質的に劣っている場合があるので、接ぎ木で育てる - 豆の形は少し厚みがあって丸っこい
センターカット(コーヒー豆の中央の線)がまだらで形も均一でない
リベリカ種 について
少し前だと「リベリカ種」というのを聞いたことがある方がいるかも。
リベリカ種は西アフリカの一部の国が消費しているだけで
現在は、ほとんど市場に出回っていないそう。
リベリカ種は西アフリカの一部の国が消費しているだけで
現在は、ほとんど市場に出回っていないそう。
味は… とても個性的なコーヒーなのだとか。
2. コーヒーの味や香りは産地によって異なる。
コーヒー生産地別の風味と特徴
コーヒーは生産地の気候や標高などの条件の違いから産地によって大きく風味が異なるり。
産地の風味の違い、特徴などを知って自分好みのコーヒーに出会うのもコーヒー豆を選ぶ大きな楽しみのひとつ。
産地の風味の違い、特徴などを知って自分好みのコーヒーに出会うのもコーヒー豆を選ぶ大きな楽しみのひとつ。
中南米
クセがなく飲みやすい
キリッとした鮮やかな風味
ブレンドのベースとなることが多い
キリッとした鮮やかな風味
ブレンドのベースとなることが多い
コーヒー生産国
中米
- グアテマラ
- メキシコ
- エルサルバドル
- コスタリカ
- ホンジュラス
- ニカラグア
- パナマ
- キューバ
- ドミニカ共和国
- ハイチ
- ジャマイカ
- コロンビア
南米
- ブラジル
- エクアドル
- ペルー
代表的なコーヒー豆
- ブルーマウンテン
- ハイマウンテン
- ジャマイカ
- クリスタルマウンテン
- グァテマラアンティグア
- コロンビアスプレモ
アフリカ
ブルーベリーやドライチェリーのようなフルーティな風味が特徴
温度によってはチョコレートのような風味のコーヒーもある
複雑な風味を持っていることが多い
香りの良い豆が多い
コクがありどっしりとしていて、
飲みごたえのあるものが多い
温度によってはチョコレートのような風味のコーヒーもある
複雑な風味を持っていることが多い
香りの良い豆が多い
コクがありどっしりとしていて、
飲みごたえのあるものが多い
コーヒー生産国
アフリカ
- イエメン
- エチオピア
- ケニア
- タンザニア
- コートジボワール
- ウガンダ
代表的なコーヒー豆
- モカハラー
- モカマタリ
- キリマンジャロ
アジア・太平洋
9割がロブスタ種を生産している
酸味が少ない
コクがあって重いのが特徴
寒い季節に美味しく感じられる
酸味が少ない
コクがあって重いのが特徴
寒い季節に美味しく感じられる
コーヒー生産国
太平洋
- ハワイ
アジア
- ベトナム
- インドネシア
代表的なコーヒー豆
- トラジャ
- カロシ
- ガヨマウンテン
- マンデリン
- ハワイコナ
農園名のついたコーヒー
たまに農園名のついたコーヒーを見かけることがあると思いますが、
それらは大抵、豊富な資金力と広大な農地をもった大農園で設備なども整っていることから品質にも均一性があり、トレーサビリティに優れてる。
それらは大抵、豊富な資金力と広大な農地をもった大農園で設備なども整っていることから品質にも均一性があり、トレーサビリティに優れてる。
また、一方「少農家側」では、生産者組合などを作ってお金を出し合い、いい設備を共有することで品質を高めたコーヒーも生産されている。
特定銘柄のコーヒー
いくつかの「価値が高いとされているコーヒー銘柄」については、コーヒー公正取引協議会によって、厳密に定義されている。
以下の定義されているコーヒーの名称の中には聞いたことがあるコーヒー銘柄の名前があると思う。
以下の定義されているコーヒーの名称の中には聞いたことがあるコーヒー銘柄の名前があると思う。
情報元:全国公正取引協議会連合会より
産地、品種、銘柄の区分及び範囲の例示
コーヒーの名称 | 定義 |
---|---|
ブルーマウンテン | ジャマイカ・ブルーマウンテン地区にて生産されたコーヒー豆 |
ハイマウンテン | ジャマイカ・ハイマウンテン地区にて生産されたコーヒー豆 |
ジャマイカ | ジャマイカ・プライムウォッシュド(*1)、ファクトリーウォッシュドの各コーヒー豆 |
クリスタルマウンテン | キューバ産コーヒーで同国輸出規格に基づくアラビカコーヒー豆 |
グァテマラアンティグア | グァテマラ・アンティグア地区にて生産されたアラビカコーヒー豆 |
コロンビアスプレモ | コロンビア産コーヒーで同国輸出規格に基づくスプレモ(*2) |
モカハラー | エチオピア・ハラー地区で生産されたアラビカコーヒー豆 |
モカマタリ | イエメンで生産されたアラビカコーヒー豆 |
キリマンジャロ | タンザニアで生産されたアラビカコーヒー豆 ただし、ブコバ地区でとれるアラビカコーヒー豆は含まない |
トラジャ | インドネシア・スラウェシ島トラジャ地区で生産されたアラビカコーヒー豆 |
カロシ | インドネシア・スマトラ島カロシ地区で生産されたアラビカコーヒー豆 |
ガヨマウンテン | インドネシア・スマトラ島タケンゴン地区で生産されたアラビカコーヒー豆 |
マンデリン | インドネシア・北スマトラ州及びアチェ州(タケンゴン地区周辺のガヨマウンテン生産地区を除く)で生産されたアラビカコーヒー豆 |
ハワイコナ | アメリカ・ハワイ州南コナ地区及び北コナ地区で生産されたアラビカコーヒー豆 |
-
プライムウオッシュド
標高によるコーヒー生豆の格付け用語
-
スプレモ
コロンビアでとれるコーヒー豆において
スクリーンサイズ(豆の大きさ)によるコーヒー生豆格付け用語で、その中の最高規格
認証コーヒーの種類
確認証団体が独自の基準に基づいて認証した「認証コーヒー」も増えている。
よく聞くものでは、「有機コーヒー」や「フェアトレードコーヒー」などがある。
よく聞くものでは、「有機コーヒー」や「フェアトレードコーヒー」などがある。
認証マーク | 定義 |
---|---|
有機 |
農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないで、自然界の力で生産された食品を表しており、農産物、加工食品、飼料及び畜産物を認証する
日本では、有機生産の基準がJAS法で定められていて、 |
フェアトレード |
フェアトレードとは、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に 購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の 生活改善と自立を目指ざす「貿易のしくみ」のこと その原料が生産されてから、「フェアトレード認証製品」として完成品となるまでの全過程で、国際フェアトレードラベル機構(FLO)が定めた国際フェアトレード基準が守られていることが条件となる |
レインフォレスト・アライアンス |
農園主や森林管理者などが、区域内やその周辺の生態系を確実に保護するよう努力し、 また労働者のための医療や住居、安全な労働環境と適切な衛生環境など、 持続可能な農業マネージメントのための基準を満たした製品あることを示す Rainforest Alliance |
グッドインサイド |
持続可能な農業、生産者とその家族、そして地球にも配慮し、優れた農作物を栽培しているという認証で、Good Insideは生産者から焙煎業者までの完全なトレーサビリティを提供しているので、焙煎業者はどこでどのように作られたものか性格に把握することが出来る Good Inside – Better farming. Better future |
バードフレンドリー |
渡り鳥が休息する森で生まれたコーヒーを「バードフレンドリー コーヒー」としてスミソニアン渡り鳥センターが認証している 「バードフレンドリー」は、熱帯の森林を利用したシェードグロウン(木陰栽培)かつ有機栽培で生産されたコーヒーをプレミアム価格で買い取ることで、生産農家を支えながら森林伐採も防止し、そこで休む渡り鳥を守るプログラム |
Qグレードコーヒー | アメリカのスペシャルティコーヒー協会(SCAA)のQグレーダーが厳しいカッピングテストなどを行いコーヒーの風味を認証したコーヒー |